甘い珈琲はありますか

reforme2012-05-06

開業以来数名のお客様に、どんなタイプの珈琲がお好みか尋ねた所「甘い珈琲が好きです。ありますか」という返答がありました。かなり珈琲がお好きな方で、そんな体験をどこかでなさった方なのかもしれません。そんな時、当方もできるだけ満足頂けるよういくつかの商品を勧めさせて頂いてます。但し中煎りのものの柑橘系の果実を連想させるそれと、深煎り商品のベリーの様なアフターテイストに感じるそれとは違います。ともにほんのり甘みを感じます。
例えば、パナマ ドンパチ農園 ティピカ、ブラジル PN カルモデミナス(中煎り)や、タンザニア アサンテ(中深煎り)、マンデリン BB、ケニア AA(深煎り)あたりが個人的には特に強い印象があります。
「珈琲の心地よい甘み」それは多くの人が好む香味ですし、生産者を含め研究が進められています。
果たしてどこからくるものなのか。そうなる要因は1だけでは無い様です。品種や土壌や精製、または乾燥方法などが複合的に重なっている様です。特に最近は、パルプドナチュラルなどパーチメントにどのくらいぬめりを残すのかで甘みに影響するといわれ、ハニー仕立てと呼ばれて仕上げている生産者もいます。完熟した豆を摘み取ることは、別の意で大切ですが、実ではなく珈琲は種を使用する為酸味やボディに影響しますが、完熟度が甘みにあまり関係していない様ですし・・。科学的アプローチで解明されるにはもう少し時間がかかりそうです。
さらに、焙煎技術が影響します。当店でも出来るだけ甘みが出る様日々調整しています。本来持っている香味を引き出すには適切な構造の焙煎機や技術が必要です。焙煎に関してはかなり客観的な説明が出来そうです。豆への熱の伝わり方や時間でどんな反応が起きてどう香味に影響するかどんな傾向になるのか。といった事が以前より分かり始めています。
また、個人的な印象ですが、やはり在来種に近い品種の方がやさしく甘さを感じる様な気がします。