膨らまない珈琲は古い?

reforme2011-06-13

ハンドドリップ抽出時膨らみが弱い事があります。確かに焙煎直後は、豆より二酸化炭素が大量に放出され大きな泡が出て膨らみます。視覚的にも鮮度の良さを簡単にイメージはできます。お湯を全く保持しない風味が明らかに抜けた豆は例外ですが、実際飲んでみるとロースト直後と数日〜1週間位経過したものは明らかに違います。基本的には、直後の豆は、ガスを多く排出する為大きく膨らみますが、その大量のガスが抽出を邪魔し薄いコクのない味になり、渋みも少し残ります。その後少しずつ風味が変化しコクが出て、味もまろやかになってきます。その際は、確かに焙煎直後と比べると、やや膨らみ方が弱くなります。また、粗めに挽いて抽出温度が低い場合も、膨らみが弱くなります。さらに、1回の焙煎投入量や、種類によりロースト直後でも弱い場合があります。特に浅煎り・中煎りでその豆の香味を強く出したいときは、やや強めの火力でささっと焙煎します。その場合の膨らみは比較的短時間で持続しない様です。
よってカップ内で珈琲を評価して下されば有りがたいです。カップの液体での香味やコクなど楽しんでください。
当店では、ロースト直後の場合と数日経過したものを販売しています。(ロースト後1週間以内のものを販売)
じっくり時間をかけて丁寧に焙煎しているため、残念ながらその場で短時間で提供できません。
(ちなみに、美味しくローストする為にはある程度時間がかかるのです。加熱することで、豆内部では少しづつ化学反応が繰り返され美味しくなります。さらに短時間の強火焙煎では、表面は焼けても豆の芯まで火が入らず強すぎる不快な酸味や渋みを伴う場合があります。)

膨らみは目安にはなりますが、風味が減少し、質が変化し心地よくなくなった頃が劣化と考えます。